Japan



震災後に合言葉のように飛び交う「がんばろう、日本」というメッセージ。確かに「がんばって」というのは心底からのエールだし、それ以上の言葉が見つからない。
しかし苦境に立たされている人にとって、「がんばって」の言葉がかえって窮地に追い込まれる槍となることもある。人知れず、すでに十分にがんばっているつもりでいるのに、これ以上何をがんばれというのだろう。
「私に出来ることがあれば何でもやるから遠慮なく言ってね」この言葉も私は苦手だ。遠慮なく言えるぐらいなら、悩み苦しむこともない。

期待を裏切るぐらいなら、初めから言及しない「不言不実行」が美徳とされる世の中だけれども、漠然と「自分に出来ることがあれば」と伝えるよりも、自分のできることと、できないことを具体的に提示してくれることの方がよほど救いになることもある。
相手に何かを期待させるだけの台詞を口にするのが当たり前のような昨今で、こんなにも「有言実行」を真っ直ぐに果たす人に出会えたことは奇跡に近い。

出会いは20年近く前にさかのぼる。
ホノルル便乗務を終えて、時差と疲労で朦朧としながらオフィスの廊下を歩いていると、ダイビングのフィンを背負って颯爽と歩いてくる女性とすれ違った。
「お疲れ様でした」溌剌とした声に振り返ると、つい先程まで同じ制服を着て一緒に乗務していた先輩の姿。それが、重田みゆきさんだった。
内に秘めた熱いパッションと芯の通った生き様にすっかり魅了された私は、滞在先でも寝る間を惜しんで活動する先輩の後を必死で追っていた。

互いに生きる道が交錯して、長い空白の時間が流れた後のこと。私の小さなSOSをキャッチして「すぐに会いに行きます」と、翌週ニューヨークまで飛んできてくれた。あくまでも私に負い目を感じさせないように、「たまたま時間ができたから」を誇張する姿が神々しかった。

「お互い知らないうちに苦労していたんだね。」

凍った小川が春の陽気でその小さな流れを取り戻すかのように、私の心は溶け出した。
魔法をかけられたかのように、明日へのエネルギーが湧き上がったのを痛感した。

苦しい時こそ、心を開こう。素直な気持ちで、周囲を見渡そう。世の中には愛が溢れている。

「幸せになるために笑うんです。」
私達の笑顔も、日本に届きますように。


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"To do what you say"

I always hesitate to say the words 'Ganbarou", since these words
sometimes make someone to be cornered.

If you could not do something that you say, you had better to say nothing.
I appreciate that I met such a genuine woman who made what she said.

Encounter dates back nearly 20 years ago. Ms.Miyuki Shigeta was my
co-worker as a flight crew. I was totally fascinated by her core passion and
her way to life.

After a long time flowing, she suddenly appeared in front of me.
It was her magic that can melt someone's frozen heart.

Only you need is to open your heart and listen to your neighbors in honest
feeling. The world is full of love.

“Let us smile, to be happy”.
I wish our smile can get to Japan, too.